大好きだった上條淳士先生の原画展「東京展」に行ってきました。

先日、 名古屋市にて開催の上条淳士先生の原画展「東京展」に行ってきました。

上條淳士さんといえば、漫画界に多大な影響を与えた漫画家の一人とされております。

その偉業は大友克洋さんをして「マンガをカッコよくしたのはこの人です」と評されているとおり、それまでの漫画の次元を一段押し上げたといっても言い過ぎではないかもしれません。

画集「1983」表紙より

少々個人的な話になりますが、上條先生の作品には強い思い出があります。

1980年代半ば、中学生当時の自分の愛読書は“某週刊少年漫画誌”でした。

毎週毎週、それはそれは食い入るように隅から隅まで読みつくすのですが、ここに度々、ある化粧品メーカーの広告が掲載されるのです。

その広告に描かれている男性像が毎回痺れるほどカッコよく、当時坊主頭だった少年はすっかりそのイラストの虜になってしまうのでした。

あまりにも魅せられてしまい、学校の美術の課題ではもろリスペクトした作品を制作してしまう程。

そしてこのイラストを描いていたのが、当時ヤングサンデーで『SEX』を連載していた上條淳士先生だったのです。

中学生当時に気合いで制作した課題。(普段勉強をしない自分が徹夜同然で机にしがみついているので、親が気味悪がっていたのを覚えています。)

これほど大好きだった上條淳士先生の原画を拝むことができる!

満を持して、会場となっている名古屋市栄区のギャラリーを訪問。

すると、目の前に飛び込んでくる原画の数々!

とくに刊行が中断してしまったがゆえ、何度も何度も何度も何度も眺め続けてきた『SEX』の2巻あたりの原稿を目の前30㎝としたときには思わず体温が上昇し汗が吹き出してしまいました。

ナツが!俺に草刈りのカッコよさを教えてくれたナツが!

カホが!俺に理想の女性像を教えてくれたカホが!

ユキが!俺に東京の空が狭いことを教えてくれたユキが!

先生の手作業によって生み出された筆跡とともに目の前に飛び込んでくる!

さらに私が訪問した当日は上條先生ご本人が在廊されていたので、ご本人を目の前にした感動と興奮でほとんど挙動不審者同然。
年甲斐もなくおろおろとしてしまいました。

購入した画集やポストカードにサインを書いていただき、興奮もクライマックス。

さらに、さらに!
ものすごくわがままを言って、前述の中学生の時の私の思いがつまった作品にサインをお願いするという暴挙にでたところ、二つ返事でご快諾!

身に余る光栄!

できることなら中学生の頃の自分に伝えてあげたい!君の人生にはこんなサプライズがまっているのだ!と。
ついでに、どんなにユキやナツのようなカッコイイ大人になりたいと願っても、残念ながら君の手足の短さも、体型の丸さも、ごつい顔立ちもそれ以上たいして変わらないのだから、分不相応な夢はあきらめたまえ!とも。

上條先生、心お優しいご対応、誠にありがとうございました!これからもますます応援をさせていただきます!

上條淳士先生は近年「To-y」「SEX」という2大作品を「完全版」という形で刊行されております。
永久保存の2作品。往年のファンの方はもちろん、まだその世界に触れたことがない若き漫画ファンの方も是非、おすすめです。

SEX 30th AnniversaryEdition (1) (小学館クリエイティブ単行本)

単行本 2017/3/25 上條淳士(著)

To-y 30th AnniversaryEdition (1) (小学館クリエイティブ単行本 (1))

単行本 2015/12/21 上條淳士(著)

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