俺にとってのファミコンゲームNo,1はエグゼドエグゼスかもしれない

 少し前の話ですが、ファミコンのシューティングゲーム「エグゼドエグゼス」と決着を果たしました。

 といってもエンディングを迎えてクリアしたという訳ではありません。そもそもこのゲームにはエンディングがなく、全16ステージをループしながら延々続く仕様になっています。

 では何をもって“決着”と言っているのかというと、このゲームはスコアがある基準に達した状態でゲームオーバーなると、隠れていたパスワードが表示されるようになっていて、そのパスワードを全てゲットすることに成功したのです。

 これは商品発売当時に行われていたキャンペーンによるもので、このパスワードをはがきに書いて発売元の徳間書店に送ると、先着で特製のメンバーズ・ステッカーがもらえるようになっていました。

『EXED EXES』説明書より

 ちなみにもらえるステッカーは得点に応じて4種類。

『EXED EXES』説明書より

 当時はこのステッカーが欲しくてたまりませんでした。

 なぜならこのエグゼドエグゼスというゲームは、以前このブログにも書きましたが、我が家にファミコンが導入されるとともに初めて購入したファミコンソフトであり、同時にそのどうしようもない陳腐さにより絶望の淵に叩き落された因縁のソフト。(以下、過去記事参考)。

 なので、やや意地になってこの「ステッカーをもらう」という目標を心の支えとして一生懸命プレイを続けた覚えがあります。結局達成基準である50万点にはとうてい届きませんでしたが…。



 ところが先日、なにげなくプレイしたらあっさりと50万点を突破し、シルバーメンバーズステッカーのパスワードを難なくゲットしてしまったのです!

 多分、死ぬほど『烈火』をやりまくったおかげで自分の中のシューティング力が上がったのかもしれません。さらにその直後、200万点のゴールドメンバーズステッカーのパスワードもさくっとゲット。

 こうなってくるとなんとなく心の内に火がついてきて「プラチナメンバーズステッカー」「ロイヤル純金メンバーズステッカー」まで頑張ってみたくなってきました。

 実際、エグゼドエグゼスは敵の攻撃パターンが単調なので、無理せず敵と距離をとりながら回避し、ヤバイと思ったらBボタンの“電磁波砲”(弾全消しアイテム)を使うと、わりと死なずにプレイをつづけることができるんですよね。ボス戦がやや厄介ではありますが、これも無理せず大回りに敵弾を回避しながらコツコツダメージを与えるように心がければどうにかなる、と。

 ところでシューティングゲームには敵を撃ち倒す面白さのほかに「敵の攻撃を避ける」面白さというのがあります。

 よいゲームはこの攻守のバランスが優れているのですが、エグゼドエグゼスの場合はどちらかというと「敵の攻撃を避ける」面白さに振り切ってるんですよね。地味なんですが、この「弾避けの面白さ」が分かってくるとこれはこれで十分楽しめるようになってきます。

 そんなわけで500万点プラチナメンバーズステッカーのパスワードもゲット。

 ここまでくるとすっかり慣れてきて、残機を失わずにいつまでもプレイを続けることが出来るようになってきました。

 でもここからが大変。

 というのもこのエグゼドエグゼスの得点の幅はそれほど高くなく、強い敵を倒してもせいぜい5000~20000点程。数百万点というスコアをたたき出すためにはコツコツ点を稼ぎながらひたすらプレイをし続けなければなりません。

『EXED EXES』説明書より

 実は先述の500万点に到達するには2時間ぐらいの時間がかかっているのですが、最後のロイヤル純金となると達成基準は900万点。単純計算して3~4時間連続してこのエグゼドエグゼスをプレイし続けなければなりません。今のゲーム機であれば途中でセーブすればいいのでしょうが、当時のファミコンゲームには途中保存の概念などなく常に一発勝負。こうなってくるとシューティングの腕と言うより根性とか忍耐とか、ほぼ気力の問題…ですがここまでやって、ロイヤル純金メンバーズステッカーにチャレンジしないという選択肢は当然無い…

 …というわけで根性とか忍耐力とか気力を絞り抜きました。900万点・ロイヤル純金メンバーズステッカーのパスワードです。ちなみに一応言っておきますがエミュレーターなどはもちろん使わず、実機による真剣勝負です。

 RAPYUTA→ラピュタと読みます。これはエグゼドエグゼスを発売している徳間書店が当時「天空の城ラピュタ」のメインスポンサーをしていた経緯によるのではないかと言われています。


 そんなわけでファミコンソフト『エグゼドエグゼス』に隠されている全てのパスワードをゲットしたわけですが、やはり達成感は並々ならぬものがありますね。なにしろ個人的にさまざまな因縁をかかえたファミコンソフト、なにやら積年の思いが全て昇華されてゆくような爽快さすら覚えます。

 実際、個人的にここまで様々な体験をもたらせてくれた「エグゼドエグゼス」に感謝したいような気持もあります。もしかすると「あなたにとって最高のファミコンソフトはなんですか?」ときかれたら今だったら「エグゼドエグゼス」と言ってしまうかもしれません。

 ちなみに、もうちょっと細かいこと言うとこのゲームには一応ラスボスとして16ステージ毎に現れる『超浮遊要塞EXED EXES』って大ボスがいるんだけど、どう頑張っても規定時間内に倒せる相手じゃないので、子供時代の宿願を果たした(=パスワードをゲット)ってことで“決着”でいいでしょ。

 ところでこの、当時のメンバーズステッカーが貼られた「エグゼドエグゼス」が時々中古市場で見かけることがありますが、当然プレミア価格のレア商品となっていて、見かけるとついわくわくしてしまいます。

 シルバーはしばしば見かけますが、ゴールド、プラチナは滅多に目にしません。中でも10名しか行き渡らなかったとされる「ロイヤル純金ゴールドメンバーズステッカー」はさすがに出品されることはないようです。今もきっとどこかで、持ち主様の少年の日の思い出とともに大切に保管されていることでしょう。

※当時のファミマガに掲載されていたメンバーズステッカー
転載元:ファミコン非売品『エグゼドエグゼス』幻のロイヤル純金ステッカーと『ロットロット』配布数の謎 | ファミコンのネタ!! (famicoms.net)
(画像は許可をいただき掲載しております。)

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