エグゼドエグゼスの憂鬱1(全3回)

人生で最初に買ったゲームソフトは何ですか?

最近のお子さんたちですと3DS、Swich?となるとやっぱりマリオカートか妖怪ウォッチあたり?

もう少し年配の方になるとWiiや64でスーパーマリオシリーズやスマッシュブラザーズでしょうか。

さらにさかのぼるとゲームボーイアドバンスでポケットモンスターというところになるのかも。

私はそれよりも更に、更に世代をさかのぼった、初代ファミコン世代です。

任天堂ファミリーコンピューターが世の中に登場し始めたのは私が小学生の頃でした。

それまで受動的に情報を受け取ることしかできなかったテレビ画面に、自分の意志でコントロールをすることができるキャラクターがぴょこぴょこと動き回っている。

友人宅で初めて見たその光景は子供心にあまりにも衝撃的でした。

以来すっかりその魅力にとりつかれることになります。

ところが、自分の家はなかなかファミコンを買ってもらえず、世の中がファミコンブームと騒がれている間も、常に自分はファミコンを保有している友人宅を渡り歩くといった日々が続いておりました。

そうした状態がしばらく続いているうちに、だんだんと親も不憫に思えてきたのか、ついに我が家にもファミコンが導入される日がやってきます。

それは、1980年代のあるクリスマスでした。

電気街の賑わいの中でも更に人が密集している売り場の、更にその中心で、父が店員に発注し、店員が銀色の箱を父に手渡す。

それはまるで現実感のない、夢の中の光景であるかのようでした。

ところが、同時に購入するゲームソフトをどうするかというところで、少々困ったことになりました。

というのも、当初購入を予定していた「スーパーマリオブラザーズ」が売り切れていたからです。

代案を想定していなかった自分はショウウインドウに並ぶゲームにあれこれと思い悩みます。

先に説明した通り、我が家はファミコンの導入が遅い方でした。

なので、たいていの人気ゲームは既に遊んだことがあるものばかりだったのです。

せっかくだからまだ遊んだことが無いゲーム、そしてまだ友人が誰も持っていない新しいゲーム、それでいて面白いゲームにしたい…。

そう思いました。

しかしまだその手の情報が希薄な時代。一介の小学生がその場で数ある新作ゲームの中から選別するのは至難の業でした。

思案の末、少年はある記憶を思い起こします。

それは、当時友人宅で読んだことがある、当時はまだ珍しかったゲーム情報誌の記事でした。

その雑誌で大々的にプロモーションを行っていたシューティングゲームがあったはず…。そしてそれがアーケードで人気を博したというような情報も。

それが「エグゼドエグゼス」でした。

雑誌で大きく取り上げているのだから面白いに違いあるまい。

エグゼドエグゼスははち切れそうなほどの夢と希望とともに、少年の家庭に暖かく迎え入れられました。

少年の羨望のまなざしを一身に浴びながら、父の手による配線作業(当時はねじ止め)によってファミコン本体がテレビにつなぎとめられると、いよいよゲームスタート!

しかしその瞬間、少年はすぐに気が付いてしまったのです。

エグゼドエグゼスというゲームに。

エグゼドエグゼスの憂鬱(2)に続く

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